2018年03月05日

準天頂衛星について

朝日新聞デジタル版に次のような記事が掲載されました。(H30/3/2)
「日本版GPS(全地球測位システム)の準天頂衛星みちびきについて、内閣府は2日、当初4月に予定していた位置情報のサービスの開始を、11月に延期すると発表した。
 みちびきは、専用の受信機を使えば、走行中でも誤差12センチ程度の高精度な測位ができるとされており、自動運転などへの活用が見込まれている。これまでに打ち上げられた4機で24時間運用する予定だった。」
JAXA.jpg
(JAXA画像引用)
また
日本土地家屋調査士会連合会会報誌2月号に「表示登記に関する最先端技術(準天頂衛星システム(QZSS)の活用に関する実証実験及び法務省への説明会の実施報告)と言った記事が掲載されていました。
内容を要約すると
ネットワーク型RTKの測位成果(単点観測値)とQZSSが発信するL6帯信号受信機による単独測位(PPP-RTK)成果を既知点(公共基準点)にて観測し、既知点成果と比較検証すると言ったもので、表示登記への活用が近い将来可能かどうかの報告記事でした。
比較検証結果の数値については記載されていませんでしたが、だいたい見当がつきます。

ネットワーク型RTKの単点観測値は実感的に2〜3p精度に収まりますが、公共測量作業規定では基準点成果値としては使えません。既知点間を結ぶ観測と網平均計算を行い既知点成果との整合を図って初めて3,4級基準点成果として使用出来る訳です。
但し、国土調査の境界点座標は単点観測値でも良くなったようです。(発注機関の意向と地籍図の精度区分にもよりますが)

一方、準天頂衛星から発せられるL6帯電波は、CLAS(シーラス)と言ったcm級測位補強サービスが含まれ、単独測位で水平方向6cmまでの精度を持ちますが単独測位ではこれ以上の測位精度は無理です。
CLASを利用した単独測位値は車両の自動運転などの利用には大いに有効だと思いますが、測量となると単独測位値をそのまま使う訳には行きません。
結局、相対測位と成る訳で、複数の受信機の通信(インターネット回線が主と成る筈)もしくは後処理解析が付いてきます。

そんな訳で、今進行中のRTK測位プロジェクトは徒労に終わる事は無い筈です。
posted by Y-NAMISOKU at 19:07| Comment(0) | 日記

2018年03月03日

FIXしました。

一昨日、昨日と、結構時間を費やして観測したのですが、一昨日はFIXするまで30分位かかってしまいました。

「急に言われても何のことだ。」と思われるかもしれませんが、実はプロジェクトはある程度進んでいるのです。

アンテナと受信機モジュールを基板配線したキッドとPCとの接続  PCの受信機ソフトの設定 RTK解析ソフトの設定、PCの屋外通信環境の整備(モバイルルーターやテザリング環境) ある程度廉価である程度高性能なアンテナ(費用対効果)の選択と購入 通信ケーブル(SMA)の延長、ローバー用の小型2in1ウインドウズPCの購入(なるべく安いもの=ヒューレットの10.1インチ、5万円弱、4Gだったので多少心配だったがRTKソフトのOS環境はウィンドウズ)細々な事が準備段階ではありました。

この準備については、追って説明しますが(準備の前の動機も)とにかく今日FIX解が3分程度で得られました。

基準局の場所を変えた結果だと思います。詳しい事はまた後日

事務所の屋根の上に基準局を設置した。〜カメラの3脚利用 上に小さななアンテナが取り付けてある。
20180303_115808.jpg
posted by Y-NAMISOKU at 23:35| Comment(0) | 実証実験

思いついたきっかけ

以前から、職業上の技術で何か他に生かる事はないか、人工衛星を利用した測位システムRTK測位が生かせないか、と密かに考えていた時期がありました。

ところが
測量用の受信機(アンテナを含む周辺機器も入れて)は高額(1台数百万円)な上、測量方法によっては1台では役に立ちません。
スタティック測位と言う測量法は最低3台必要で1時間以上同じ場所でじっくり衛星からの信号を受信します。数km以上離れた点でも観測精度は数mmと言った高精度のものですが、限られた用途(役所が発注する基準点測量)でしか活用方法が見出せませんでした。
観測中009.jpg
役所の仕事で小生の会社が行いました。

小さな測量会社では費用対効果を考え、所有する事はなくレンタルで代用
また、RTK測位は最低2台の器械が必要で、器械間の無線通信が必要と言った代物だったので、あまり普及はしなかった様です。

衛星測位は金が掛り過ぎるうえ、上空の視界などによっては使えない事もあり、役所の発注する2級基準点測量以上の測量以外では活躍する場面も少なかったようです。
(3級基準点はトータルステーションを用いた地上測量が主でした)

しかし、国が設置した電子基準点の受信データーを補正配信する会社の登場によって、携帯電話による通信手段を使って1台の受信機(アンテナと周辺機器含む)で衛星測位が半Real Timeで出来る様な仮想基準点方式(VRS方式)(他の方式もありますが)が登場しました。ネットワーク型RTK測位と言います。
受信機1台(アンテナ+周辺機器)+データー受信料+携帯通信代で賄えるようになりまたが、測量法の規定に合うような測量方法では受信機他機器1台(数百万円)+データー受信料(月額数万円)+携帯通信代(月額数万円)でこれでも結構頻繁に利用しない限り、宝の持ち腐れとなります。

ネットワーク型RTKは3〜4級基準点測量への使用が認められていますが、市街地は上空視界が狭く利用に制約が出てきます。どうしてもトータルステーションを用いた地上測量になってしまいがちです。

小生は仕事として衛星測位の技術は必要と考え、受信機1台で成果の得られるネットワーク型RTKが行える環境を整えました。受信機、周辺機器を購入し、データー受信契約をした訳です。
VRS方式のGNSS測量ができるアンテナ、受信機セット コントローラーはスマホ
GNSS.jpg
既知の基準点(1〜2級基準点)にその器械を設置してネットワーク型RTK測位で直接得られた数値と既知の数値を比較したところ、3~5cm程度の誤差で一致しました。随分簡単に・・・・・緯度、経度、標高を高精度に(緯度、経度は0.00000001度の単位まで正確に)求める事は至難の業で正確な基準点測量結果に基づかなければ得られなかったものがほんの数秒で得られたわけです。
でも、これでもお金が結構かかります。
ローコストで数cm級の高精度な衛星測位でないと意味がありません。
スマホで行っている衛星測位は廉価ですが、高精度ではありません。数m級の誤差があります。人の動きや道案内なら数m級の誤差でも問題はありませんが、数cm級の高精度を必要とする場面もあります。農業機械の自動走行による作付け等その活用法は無限大です。

この廉価で高精度なRTKの実現を密かに思っていたのですが、ネットであるページを発見しました。
次回はそのページと書かれていた内容について投稿します。投稿者.jpg
posted by Y-NAMISOKU at 19:33| Comment(0) | プロジェクト

2018年03月02日

GPS受信機モジュールのイメージ画像

カバーページ.jpg
衛星測位のイメージ画像を探していたら受信機のモジュールをデザインしたものがあったので有料で購入しました。
機械は部品だけでは動かない、使えない、あたりまえだけど。
仕事で使う測量機械の使い方や、機械本体の性能、その機械を使って得られる成果などは仕事の技術向上の意味から関心はありましたが、機械の部品の事となると全くの門外漢でした
ある事を切っ掛けに急に興味が出てきて、これが新たな展開を生んで行くことになります。
posted by Y-NAMISOKU at 19:15| Comment(0) | 日記

ローコストで高精度なRTKを実現するプロジェクトをスタート

RTK測位とはReal Time Kinematicの略で人工衛星を利用した測位法の一つです。測位とは、ものの緯度、経度、標高を求める事でかつては天体観測等を繰り返すことによって求めていましたが、現在は人工衛星の電波を受信、解析する方法が用いられています。

緯度、経度、標高に基づくものの位置は地球上の絶対位置なので、同一基準で作成された地図上に完璧にトレースされます。カーナビやスマホの道案内は自分の位置が緯度、経度の数値としてとらえられ、その数値が地図上に表示されている訳です。

カーナビやスマホが行っている衛星測位は単独測位と言って数m級の誤差を含んでいます。原因は宇宙空間や大気圏内で発生する物理的現象による電波の到達時間の揺らぎや.捉えている電波の種類の違いによるものです。

一方、RTK測位は人工衛星の電波を受信して測位する事に変わりはないのですが、受信する電波の種類が異なります。又、相対測位と言って複数のものの相対的位置を同時に測量します。この時一方の位置(緯度経度標高)が既知であれば相対的位置から絶対的位置への変換が数cm級できます。これがRTK測位で、現在、公共測量や公共土木工事の重機の自動制御、自動運転などに活用されてます。

問題はそのRTK測位にかかる費用です。公共測量用の測量機、(衛星の受信機やアンテナ、無線機、パソコン.jpg受信データーの解析ソフト等)は高額で高嶺の花なのです。

これを解決するために無謀なプロジェクトを立ち上げました。1/10の経費でRTK測位による緯度、経度、標高が測定できれば、Rial Timeで得られる位置データーにより機械の走行制御が容易になります。cm級の詳細位置情報はあらゆる場面で役立つはずです。

そんな訳で、職業を生かした技術が社会の役に立てば良いなと思い立ち上げたプロジェクトです。

今後、実証実験をしてゆく過程を投稿して行きます。
posted by Y-NAMISOKU at 17:33| Comment(0) | プロジェクト