2020年10月22日

GNSSロガーとStatic観測システムの完成と実証実験報告

全く気まぐれな投稿で申し訳ありません。
投稿時期が離れては前回からの関連が伝わらないかもしれません。

Blogですから其のところはご勘弁ください。

さて、表題のとおりStatic観測システムが完成しました。

そのシステムとは
@U-Blox1周波モジュールM8Tを搭載した自作のGNSSロガー アンテナと8/5インチポール モバイルバッテリー
ARTKLIBでなく国土地理院開発のGSILIBを使ってエクセルで手簿、記簿の帳票をプリント
BGSILIBで基線解析した結果をエクセルで作った3次元網平均計算の連動させ平均結果の帳票をプリント
004.JPG

@のGNSSロガーは過去に投稿したとおり、ローコストでRTKでなく通信手段のいらないStatic測量ができないか考えた末、電子工作門外漢の小生がたどり着いたGNSSロガーです。

AはGSILIBの存在は以前から知っていて、手簿記簿dataの送出ができる魅力は感じていたのですが、具体的にそのdataをどうやって帳票化するかわかりませんでした。

コロナ禍、休みに外出もできず、試行錯誤する時間があったのでチャレンジ
GSILIBから出力されるdataはテキストdataなので、エクセルを使ってデータ取り込みと帳票化が出来ました。
この後エクセルを使って3次元網平均計算が可能となっています。
ここまで前回報告した事でした。
前回はマニュアルが未完成だった事
現地での実験報告をする約束(?)だった事

約束したかどうかは忘れましたが
完成したマニュアル
土地家屋調査士のための衛星測位マニュアル(Webサイズ用).pdf
追加マニュアル
追加マニュアル_docx.pdf
現地での実証実験報告
実測報告.pdf
まとめてします。



posted by Y-NAMISOKU at 14:13| Comment(0) | 提案

2020年06月20日

GNSSロガーとStatic観測システム GNSS

全く気まぐれな投稿で申し訳ありません。
コロナ渦の下、外出自粛しているので、Blog更新の機会は山ほどある筈なのにこの様です。
実は、このプロジェクトの「一方向」がまとまりかけているのです。
最近は「この方向」の投稿ばかりですが、「この方向」とはRTKではなくStaticなのです。

GNSS・Staticロガー「NSP-1」を使った観測から網平均計算までの関連システムが一応完成して、現地で実証実験できるようにマニュアルを作成しているところでした。
マニュアル.jpg


Blog投稿は気まぐれなので、プロジェクトの進捗状況が掴み切れないでしょうが、RTKシステムは次の課題と考えていました。
RTK活用の発想はあります。
RTKPLOTの背景画にShapeやJpegを使って、背景画上に現在位置をRTKPLOTする事
それなりに出来ますが、利用方法の含め、もう少し研究が必要です。

さて、Staticシステムですが、ロガー「NSP-1」の概要は今まで何度か投稿しているので省略します。
*ロガーの工作法とU-centerの設定法は別の機会に説明

肝はRTKLIBに替えてGSILIBを使って手簿・記簿をプリントできるようにした事と記簿dataをExcelに連動させ3次元網平均計算できるようにした事です。

GSILIBについて
国土地理院は、統合処理などの機能を有するマルチGNSS 対応の基線解析ソフトウェア「GSILIB」を開発して平成27 年1 月8 日にホームページで公開しました。
GSILIB は、東京海洋大学の高須知二先生が開発したオープンソースソフトウェア「RTKLIBver.2.4.2p4」及び「ANTTOOL ver.2.1」をベースに国土地理院が開発したもので、GPS、準天頂衛星、GLONASS、Galileo のL1L2、L5 帯のデータを処理して、基線解析を行うことができます。

との事

Static測量(静止測量)となると、移動体の位置制御を主な目的とするRTKとは活用法が少し違ってきますが、もともと測量屋目線でスタートさせたプロジェクトなので、通信手段がいらなくて、高精度の位置特定ができるStaticはプロジェクトの重要な柱なのです。

そんなことでStatic測量の一連システムは完成に近づいています。
因みに GSILIBを使って出力した観測記簿と
3次元網平均計算ソフト(Excellを使用) 勝手に命名〜「NSP3Dnet」(エヌエスピースリーディーネット)
を使って出力した網平均プログラム帳票
はこんな感じ
GSILIB記簿.jpg


3Dnet帳票1.jpg

3Dnet帳票2.jpg

3Dnet帳票3.jpg


結構いけてる気がします。(ローコスト(基本無料)の割には)









posted by Y-NAMISOKU at 10:15| Comment(0) | 日記

2020年03月10日

GNSS・Staticロガー「NSP-1」の実力は?

久しぶり(2ケ月ぶり)の投稿です。これではblog(日記)とは呼べません。
さて、前回の続き、GNSS・Staticロガーの件です。
要は、これが基準点測量に使えるのかと言った事。

勿論、公共測量に使えないのは解っています。成果検定通らないし、機械検定など絶対に無理。地理院の測量機器性能基準をみたす機械を素人が作れる訳がありません。
NSP-1・blog.jpg

では、何故こんな事を考えているのかって。
実際に精度がどうなのかを検証したい興味や、色々やっていると、衛星測位が何となく解ってくる事(学問的習得に繋がる)、結果的に民間利用が出来そうなこと(任意座標系よりよっぽどいいでしょう)

GNSS測量機は高嶺の花で、だれもが使ってはいない=衛星測位の経験が積めない=現地の状況(上空視界)による精度較差が実感できない=民間の測量に応用できない=任意座標系が横行する
だから、ローコストで高精度の衛星測位がだれでも経験できれば、任意座標系の近視眼的位置特定が変わる。大それた事を浅学非才な者が言っている訳です。

さて、能書きは之までとし、現地に設置されている公共基準点(2級基準点〜3級基準点)間に新点を2点設置して認定1級GNSS測量機にて、ネットワーク型RTK法による観測を行い、平均計算して新点座標を求めた結果と、GNSS・Staticロガー「NSP-1」を使って、測量、計算した結果を比較検証しました。
極、短い路線での実験です。
NSP-1観測図blog用.jpg


認定1級GNSS測量機を使ってのネットワーク型RTK法は、公共測量作業規定に則った単路線型平均網で、直接法と間接法を実施し、平均計算を認定プログラムで行い、結果を得ました。

GNSS・Staticロガー「NSP-1」を使って新点の座標成果を求める方法は、既知点〜新点〜新点〜既知点にて、Static観測、基線ベクトル計算をPTRPLOTで行い、各点間の基線ベクトルを計算します。
今回のStatic観測は実務的なことを考えて30分間の短縮Staticとしました。
次に、既知点〜既知点間における既知座標ベクトル△X,△Y,△Zと既知点〜新点〜新点〜既知点の各点間ベクトル△X,△Y,△Zの合計値との較差を平均化(較差量を点間ベクトル量に応じて配分する単純な平均)して、観測座標値(3次元直交座標値)に加味した座標値を成果としました。(3次元直交座標値を平面座標値の変換した成果とする)
この結果を比較して、「NSP-1」が使い物になるのか、ならないのか検証する事としました。

作業方法と結果の詳細、計算簿等は次のとおりです。
(衛星測位研究会第2弾・Static編 実証実験報告より)
GNSS・Staticロガー 研究会報告_docx.pdf
(以上の報告は研究会の報告書であって、あくまで研究過程のものです)

結果として
GNSS・Staticロガー「NSP-1」を使って観測計算した結果と認定1級GNSS測量機にてネットワーク型RTK法(VRS直接法、VRS間接法)による観測及び平均計算して新点座標を求めた結果を比較検証してみます。

平面直角座標系・楕円体高で比較
NT1
VRS直接法  -21469.080 -44907.506 195.211
VRS間接法  -21469.080 -44907.503 195.210
NSP-1単路線 -21469.080 -44907.496 195.215
NT2
VRS直接法  -21409.121 -44929.957 195.034
VRS間接法  -21409.118 -44929.949 195.034
NSP-1単路線 -21409.108 -44929.960 195.017

以上が結果です。
新点NT1、NT2につき、公共測量作業規定に基づき求めた結果とNSP-1を使った単路線型短縮Static擬(もど)きに基づき求めた結果の較差は1p程度あるものの、それなりに良い精度で治まっている感はあります。
posted by Y-NAMISOKU at 09:53| Comment(0) | 実証実験

2019年12月31日

開発したGNSS-staticロガーを使ってもらいたい。

前回の投稿からまたしばらく時間が経ってしまいました。いろいろ忙しくてプロジェクトにかかわる余裕がなかったのが実情ですが、よく考えたら、前回の投稿で紹介したとおり、ある研修会の席上で広げた風呂敷(衛星測位研究会の事)を何とかしなければなりませんでした。

身近な業界団体へ向けて、衛星測位研究会の会員募集と研修マニュアルの作成に時間を費やしていました。(よくやっている感はありますが)

それは、記事で紹介しているGNSS-staticロガーの開発プロジェクトの一端でもあります。
ようは、この衛星測位研究会研修マニュアルと言うのはGNSS-staticロガーを使ってstatic計算をする方法=GNSS-staticロガーの使い方でもあります。

ブログ投稿していなかったので、さぼっている感、プロジェクトが停滞している感はありましたが、そうでもない事に気が付きました。
開発したGNSS-staticロガーを他人に使ってもらえるようにする事。
ナミソク衛星測位プロジェクト実践編です。

先ずは、その衛星側研究会・研修マニュアルについて報告をします。
(抜粋)Static編・実践マニュアル.pdf

これは極、身近な業界団体に向けて、小生が勝手に作った研究会の会員募集と、研究会参加者(会員)に向けての第1回研修マニュアルです。
会員(正式には入会申し込みはされていませんが)には、記事で紹介したものよりもう少し詳しい内容やプログラム類(RTKLIB)、GNSS-staticロガーを使って実際に観測したRawdata等をCDに書き込んだものを送付しています。
このブログをご覧の方や、業界団体の方でこのプロジェクトに興味があり、CD希望の方は数に限りがございますが、住所、氏名、感想など下記アドレスまでお寄せくだされば、CDを郵送いたします。
(冷やかしはご勘弁ください)
info@namisoku2.com

さて、話は変わりますが、GNSS-staticロガーは前回記事でも少し紹介しましたが名称はNSP-1(評価セット)としました。
商売に繋がらないか、半分本気で考えています。
004.JPG

posted by Y-NAMISOKU at 11:36| Comment(4) | 日記

2019年10月20日

研修会講師と小さな野望

さて前回報告したGNSSロガーに関する事ですが、
小生 ある業界の支部研修会(参加者は25名位でした)で講師を務め、このプロジェクトの報告をしました。
当日のアジェンダは次の通り
研修会資料 1.jpg


身内の研修会だったので、気楽に講師を引き受けたのは良いのですが、プロジェクトへの思いを詰め込みすぎて、プレゼン資料が口説くなり、講演時間が足りなくなった上に、何を言いたいのか、内容が支離滅裂だったかもしれません。
研修会後の飲み会では、「衛星測位研究会を立ち上げよう!」などと、更に大風呂敷を広げてしまいました。

研修会の内容は「@GNSS測位入門」と題し、GNSS測位について知ったかぶりして講演(受け売りです)
「Aナミソク衛星測位プロジェクトについて」は自前で設置した基準局を使ってのRTKの実験結果報告を行い
「Bナミソク衛星測位プロジェクトの勧め」 として前回報告したGNSSロガーを使って、通信のいらないスタティック測位・後処理基線解析を秘めた小さな野望と共に報告しました。
プレゼン資料の抜粋は次の通り
研修会資料 2.jpg

研修会資料 3.jpg

研修会資料 4.jpg

研修会資料 5.jpg


飲み会の席で「衛星測位研究会を立ち上げよう」と言い出したのは
GNSS・Staticロガー「NSP―1」を売り込みたい。と言った小さな野望が秘められていたからです。
本気にしている人は今のところ誰もいませんが。

と言う事で、これはまじめな話
口約(公約?)したとおりブログで、GNSS・Staticロガー「NSP―1」の制作過程を報告します。
誰か集まれば衛星測位研究会を立ち上げて、このロガーを使ってStatic測位を実証実験して、結果を報告します。


 

posted by Y-NAMISOKU at 15:21| Comment(1) | 日記